〜長引くうつ病〜
精神障害における「薬」と「心の傷の処理」の関係
「薬と休養」で治るうつ病の場合
うつ病は、「薬と休養」で治りますと言われています。

多くの場合、ストレスの原因は、会社や学校、また、オーバーワークによる疲労のため、休養することで、ストレスから遠ざかることができます。家庭内にストレスがあるような場合、そのまま、出勤を進められたり、うつ病の状態がひどい場合は入院することになります。このように、「休養」は身体の疲労の回復のためにも必要ですが、ストレスから遠ざかるという効果もあります。うつ病の原因となったストレスから遠ざかるということは、対処療法でなく、根本治療になります。

抗うつ剤と言う薬によって、減少した脳内の神経伝達物質(セレトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン)が元の状態に戻るからです。「薬と休養」の薬の効果があったことになります。但し、ここで、興味深いのは、うつ病になった原因はともかく、うつ病になった身体の状態を、薬で治していることです。ある意味対処療法ですね。

シナプス大解説図

このように、ストレスを遠ざけおいて、自然治癒を薬で補うことで、うつ病は良くなるはずです。うつ病は、「薬と休養」で治りますと言われる理由なのです。確かに、程度にもよりますが、数ヶ月の間、薬を飲みながら休養すれば、ある程度は良くなるはずです。日常生活に戻れる程度までよくなれば、ストレスの原因を見つめなおして、行動パターンを変えて行くことになります。


「薬と休養」で治らないうつ病の場合
ところが、ある程度は良くなったが、日常生活に戻れるまでよくならない場合です。簡単に言えば、会社や学校に戻れる状態まで回復しない場合です。「薬と休養」で治るはずのうつ病が治らないと言うことです。

ひたすら、治るまで、「薬と休養」を続ける場合が多いようです。しかし、ここでちょっと考えてほしいのです。「なぜ、治らないか?」と言うことです。今までの、治る話の前提は、ストレスから遠ざかると言うことです。もし、ストレスから、遠ざかっていなければ、対処療法の薬の効果のみで、少し良くなるだけと言うことになります。

このような場合、ストレスは、一体どこにあるのでしょうか?

あなたの心の中に、心の傷として、ストレスがあります。遠ざけることができないストレスです。


「薬」と「心の傷の処理」の関係
「心の傷」を持った時点で、なんらかの精神障害になる可能性が既にあったのです。今回、うつ病になったことの原因は、あくまでトリガ(きっかけ)でしかなかったのです。

「薬」と「心の傷の処理」の関係


そして、日常生活ができる程度まで、完治させるには、心の傷の処理が必要なのです。

[補足]
ここでは、一般的なうつ病で記載しました。医師からの診断名が、うつ病であっても、ちょっと注意してくださいね。ほとんどの精神障害には、憂鬱がついて回ります。ですから、うつ病であることは間違いないのですが、他に、心の傷に関係する精神障害がないかを考えてみてください。たぶん、程度の大小は別にして、摂食障害・自傷行為・依存症などの精神障害があるはずです。

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