タイトル:うそつき−うそと自己欺まんの心理学 |
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この書籍は、人格障害とは別の視点で記載されたものですが、「うその学習・・・子供の成長とうそ」「うそのスタイル・・・人の性格の果たす役割」などが記載されています。「うそのスタイル・・・人の性格の果たす役割」では、5種類の人格障害と「うそ」の関連も述べられています。
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| 著者、出版社、発行日、概要 |
うそつき−うそと自己欺まんの心理学
著者:チャールズ・V. フォード 翻訳:森 英明 出版社:草思社 発行日:2002年04月 価格:¥1,890(税込)
人は誰しもうそをつく。わかりきったことのはずだが、あらためて突きつけられると、戸惑いやひるみを覚えてしまう。それほど、「うそ」は人間にとって扱いのむずかしいテーマなのだろう。
その問題に正面から取り組んだのが本書。精神科医・大学教授である著者は数多くの研究を参照し、あらゆる角度から「うそ」の実体を探りだそうとする。科学的な興味を満たしてくれるのはもちろんだが、著者の成熟した人間観が随所にうかがえ、哲学的にも含蓄に富んだ書物となっている。
まず目を引かれるのは、本書がうそというものに対して道徳上の判断を持ち込んでいないことだ。うそは「人生の主要部分、おそらくは中心部分をすらなすもの」で、それが善か悪かはあくまで他者との関係において決定されるという。うそを覚えるのは、人間の成長上重要なプロセスであり、いうまでもなく、対人関係を円滑に運ぶためにもうそが不可欠だ。また、自負心や精神の平衡を保つには自己欺瞞(ぎまん)が必要で、多くのうつ病患者は、自分自身にうそをつくことが苦手だとされる。
といって、当然ながらうそを称揚しているわけではない。その危険性についてもじっくり検証し、慢性的にうそをつく子どもは将来犯罪に結びつきやすいとか、うそつきには遺伝的傾向が見られるといったいささか深刻な研究結果も披露している。また、「氏名・身分詐称(インポスチャー)」、大げさに病気をよそおい、空想虚言をろうする「ミュンヒハウゼン症候群」など、病的な症状についても取り上げ、医学・心理学の両面から考察する。読み進むほどに、人間の心がどれほど果てしない謎に満ちているかを思い知らされる。
実際、われわれの生活は数えきれないほどのうそに囲まれている。だからこそ、そのひとつひとつが人間を知る手がかりなのだ。友人や家族のうそを責める前に、もう一度相手のことを見つめなおしてみるとよいかもしれない。ただし、こんなことを言ってられるのも、それが悪質なうそでなければ、の話だろうが。(大滝浩太郎)。
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| 目次 |
はじめに
第1章 人はみなうそをつく
- うそのパラドックス
- だれもがつくうそ
- 性的満足を得るためのうそ/職場でのうそ/広告のうそ/政治家のつくうそ/医者と患者のつくうそ/科学者のつくうそ
- うその心理学の発展
第2章 うその分類
- うそのレベル
- うその分類
- 秘密
- 非言語的うそ
- 自己欺まん−自分自身につくうそ
- 無意識の概念/自我防衛機制/自我防衛機制と自己斯まんの関係
第3章 うその生物学的考察
- 下等動物のうそ
- ゾウおよび霊長類に見られるうそ
- 相互的利他行為とうそ
- うその神経学的基盤
- うそに関連を有する神経学的症候
- 神経学的機能障害とうその関係
- 遺伝的うそつき
第4章 うその学習・・・子供の成長とうそ
- うその発達的段階
- うその道徳性の学習
- 印象の管理
- 子育てのスタイル
- 虚々実々の社会環境
- トラウマのもたらす影響
- 子供の病的虚言
第5章 人はなぜうそをつくのか・・・うその決定因
- うその動機に影響を及ばす要因
- 罰を避けるためのうそ/自律意識を維持するためのうそ/攻撃的行動としてのうそ/支配感を得るためのうそ/人をかつぐよろこびを得るためのうそ/願望充足とし
てのうそ/自己欺まんを強化するためのうそ/他人の行動をあやつるためのうそ/人を助けるためのうそ/他人の自己欺まんを助けるためのうそ/役割かっとうの解決策としてのうそ/自負心を守るためのうそ/アイデンティティーを得るためのうそ
第6章 うそのスタイル・・・人の性格の果たす役割
- 性格とうそ
- 反社会性人格障害/演技性人格障害/境界性人格榛富/自己愛性人格障害/強迫性人格障害
第7章 病的なうそつき
- 空想虚言
- 常習的うそつき
- うそと衝動抑制障害
- うそとアルコール・薬物中毒
第8章 うそに生きる人たち朋
- 氏名・身分詐称者
- 信用詐欺師
- 仮病使い
- ミュンヒハウゼン症候群/単純虚偽性障害/代理ミュンヒハウゼン症候群
第9章 記憶、告発、告白のうそ
- 記憶の本質
- 記憶はうそをつく/偽性記憶症候群協会/近親相かん被害者の本/植えつけられたうその記憶/よみがえった記憶の正確性
- 記憶とうそと精神療法
- 思想改造(洗脳)
- うその告発
- うその自白
- 法廷での証言
第10章 うその見破り方
- 人間のうそ感知能力
- うそを見破る際の非言語的手がかり
- うそを見破る能力の発達
- うそを見破る能力の男女差
- 動機と魅力の影響力
- 面談者の影響力
- うそを見破る能力の学習
- うそを見破る専門家たち
第11章 うそつきの治療
- 常習的うそつきの治療朔
- 療法家がうそを見破るとき
- 精神療法の被療者のつくうそ
- 薬物乱用と衝動抑制障害の治療
- ペテン師、仮病使いの治療
- 秘密と家族療法
- 子供のうそに対する治療的介入
第12章 うその功罪。
- 自己歎まんと自負心
- 自己欺まんの害悪
- 集団思考−共有される自己欺まん
- うそのもたらすマイナスの影響、プラスの影響
- うその男女関係に及ばす影響
- 個人神話
第13章 うそと自己欺まんの心理学・・・むすびとまとめ
- うその社会生物学的考察
- うその精神内的働き
- うそと自己欺まんの相関関係
- 真実の心理学的考察
- うその道徳性
おわりに
訳者あとがき
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