http://watchan.net/pd/ 犬のワトソンの人格障害(パーソナリティ障害)講座
犬のワトソン > 人格障害講座 > 

演技性人格障害(演技性パーソナリティ障害)

 
診断基準は【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】、【ICD-10:国際疾病分類】に記載されています。

演技性人格障害(パーソナリティ障害)は、英語の「histrionic personality disorder(HPD)」の日本語訳です。histrionicを英和辞書で引くと、「演劇めいた、芝居じみた、大げさな」と記載されています。

演技性人格障害(パーソナリティ障害)は、「感情の混乱が激しく演技的・情緒的で、ストレスに対して弱く、他人を巻き込む事が多い。」とされる「クラスターB」に分類されています【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】。

演技性人格障害(パーソナリティ障害)の人は、他人(特に異性)の注目を引く行動を繰り返し、注目の的になりたがり、極端に感情的です。性的欲望を挑発するような行動を取ったり、性的ではない人間関係にまで性的な要素を持ちこもうとする傾向があります。「ヒステリー性人格障害」と言う診断名が過去はありましたが、「ヒステリー」と言う言葉が一般化しすぎてヒステリー症状の概念との間に混乱が生じるようになったこともあり、現在は、演技性人格障害(パーソナリティ障害)と言うようになりました。
 
 
演技性人格障害(パーソナリティ障害)の診断基準(301.50)【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】

過度に情緒的で、度を過ごして人の注意を引こうとする行動の広範な様式で、成人期早期に始まり、さまざまな状況で明らかになる。 以下のうち5つ(またはそれ以上)で診断される。
  1. 自分が注目の的になっていない状況では楽しくない。
  2. 他人との交流は、しばしば不適切なほどに性的に誘惑的または挑発的な行動によって特徴づけられる。
  3. 浅薄ですばやく変化する感情表出を示す。
  4. 自分への関心を引くために絶えず身体的外見を用いる。
  5. 過度に印象的だが内容の詳細がない話し方をする。
  6. 自己演技化、芝居がかった態度、誇張した情緒表現。
  7. 被暗示的、つまり他人または環境の影響を受けやすい。
  8. 対人関係を実際以上に親密なものとみなす。

【出典】「DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引き 新訂版」(医学書院)
 
演技性人格障害(パーソナリティ障害)の診断基準(F60.4)【ICD-10:国際疾病分類】

以下によって特徴づけられるパーソナリティ障害:
  1. 自己の演劇化、芝居がかった態度、感情の誇張された表出。
  2. 他人や周囲から容易に影響を受ける被暗示性。
  3. 浅薄で不安定な情緒。
  4. 興奮および自分が注目の的になるような行動を持続的に追い求めること。
  5. 不適切なほど誘惑的な外見や行動をとること。
  6. 身体的魅力に過度に関心をもつこと.関連病像として自己中心性、自分勝手、理解されたいという熱望の持続、傷つきやすい感情、および自分の欲求達成のために他人を絶えず操作する行動が含まれる。
〈含〉
  • ヒステリー性および精神幼児性パーソナリティ(障害)

【出典】「ICD-10 精神および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン 新訂版」(医学書院)
 
その他の参考事項

  • 圧倒的に女性に多い。
  • 一般人口の2.1%
  • 【全人格障害共通】人格障害(を含む精神障害)の疑いがあれば、精神科医に診断してもらうこと。
  • 【全人格障害共通】治療は、「本人が人格障害であるということを理解すること」、そして、「自分で治そうと思うこと」が、一番重要なことです(患者の努力なくしては治療はありえない)。そして、治療には長い年月がかかり、また、家族の関与が必要です。実際の治療には、さまざまな精神療法が組み合わされて行われます。
  • 【全人格障害共通】合併精神障害を伴っていることが多いので、そのための薬物療法が行われます。従来、薬物療法は合併精神障害にのみ有効とされてきましたが、この見方は変化しつつあり、人格障害そのものの治療に有効と言う説もあります。

 
 
人格障害の参考書籍

人格障害ごとに書籍を検索できます。但し、「自己愛性人格障害」「境界性人格障害」「演技性人格障害」以外の書籍は、ほとんど出版されていません。「すべての人格障害」の中から、関連事項の書籍を選択してください。
「カテゴリーをブラウズする」の興味のあるカテゴリをクリックしてください。関連書籍が多数あるときは、下に「1 2 3 4 5 次 > >」が表示されますので、クリックしてください。検索するとそのカテゴリで絞り込むことができます。

 
 
 
 
 
自己愛性人格障害 犬のワトソン 人格障害(パーソナリティ障害)講座 境界性人格障害