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自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害)

 
自己愛性人格障害(パーソナリティ障害)は、英語の「narcissistic personality disorder(NPD)」の日本語訳です。

診断基準は【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】のみです。

【ICD-10:国際疾病分類】では、「他の特定のパーソナリティ障害(F60.8)」の項目の中に名称のみ記載されています。
F60.8 他の特定のパーソナリティ障害
  特定の項目のいずれにも合致しないパーソナリティ障害(F60.0−F60.7)
  〈含〉風変わりな、「軽佻(haltlose)」型の、未熟な、自己愛性(narcissistic)、受動的一攻撃的、精神神経症的パーソナリティ(障害)

自己愛性人格障害(パーソナリティ障害)は、「感情の混乱が激しく演技的・情緒的で、ストレスに対して弱く、他人を巻き込む事が多い。」とされる「クラスターB」に分類されています【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】。

自己愛性人格障害(パーソナリティ障害)の人は、他人を思いやることがなく、自己評価に強くこだわり、過剰な賞賛を求めています。自己の目的を達成するために他者を利用することが良くあります。失敗、敗北、批判などに極度に敏感で、すぐに激怒したり、ひどく落ちこみます。

劣等感の裏返しでこのような態度になると言う説もあります。
 
 
自己愛性人格障害(パーソナリティ障害)の診断基準(301.81)【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】

誇大性(空想または行動における)、賞賛されたいという欲求、共感の欠如の広範な様式で、成人期早期に始まり、種々の状況で明らかになる。以下のうち5つ(またはそれ以上)で示される。
  1. 自己の重要性に関する誇大な感覚(例:業績やオ能を誇張する、十分な業績がないにもかかわらず優れていると認められることを期待する)。
  2. 限りない成功、権力、才気、美しき、あるいは理想的な愛の空想にとらわれている。
  3. 自分が特別であり、独特であり、他の特別なまたは地位の高い人達に(または施設で)しか理解されない、または関係があるべきだ、と信じている。
  4. 過剰な賞賛を求める。
  5. 特権意識つまり、特別有利な取り計らい、または自分の期待に自動的に従うことを理由なく期待する。
  6. 対人関係で相手を不当に利用する、つまり、自分自身の目的を達成するために他人を利用する。
  7. 共感の欠如:他人の気持ちおよび欲求を認識しようとしない、またはそれに気づこうとしない。
  8. しばしば他人に嫉妬する、または他人が自分に嫉妬していると思い込む。
  9. 尊大で傲慢な行勤、または態度。

【出典】「DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引き 新訂版」(医学書院)
 
その他の参考事項

  • うつ病(ICD-10:F32)やアルコール・薬物依存(ICD-10:F1x.2)の合併が多い。
  • 男性に多い。
  • 一般人口の0.4%〜0.8%
  • 【全人格障害共通】人格障害(を含む精神障害)の疑いがあれば、精神科医に診断してもらうこと。
  • 【全人格障害共通】治療は、「本人が人格障害であるということを理解すること」、そして、「自分で治そうと思うこと」が、一番重要なことです(患者の努力なくしては治療はありえない)。そして、治療には長い年月がかかり、また、家族の関与が必要です。実際の治療には、さまざまな精神療法が組み合わされて行われます。
  • 【全人格障害共通】合併精神障害を伴っていることが多いので、そのための薬物療法が行われます。従来、薬物療法は合併精神障害にのみ有効とされてきましたが、この見方は変化しつつあり、人格障害そのものの治療に有効と言う説もあります。

 
 
人格障害の参考書籍

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