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統合失調質人格障害(統合失調質パーソナリティ障害)

 
診断基準は【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】、【ICD-10:国際疾病分類】に記載されています。

統合失調質人格障害は、英語の「schizoid personality disorder」の日本語訳です。schizoidを英和辞書で引くと、「統合失調症傾向の、統合失調(症)質の」と記載されています。「統合失調」の言葉の偏見を避けるために、ジゾイドパーソナリティ障害と言うこともあります。

統合失調質人格障害(パーソナリティ障害)は、「風変わりで自閉的で妄想を持ちやすく奇異で閉じこもりがちな性質を持つ。」とされる「クラスターA」に分類されています【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】。

統合失調質人格障害(パーソナリティ障害)の人は、喜びなどの感情を表すことがなく、社会と関わらずに孤立しています。感情に温かみがなく、人にはよそよそしい態度を取ります。いつも自分の考えや感情に没頭していて、自然科学や芸術など他の人と交流せずにできる分野で、成功する人もいます。
 
 
統合失調質人格障害(パーソナリティ障害)の診断基準(301.20)【DSM-IV-TR:アメリカ精神医学会】

  1. 社会関係からの遊離、対人関係状況での感情表現の範囲の限定などの広範なパターンで、成人期早期に始まり、さまざまな状況で明らかになる。以下のうち4つ(またはそれ以上)によって診断される。
    1. 家族の一員であることを含めて、親密な関係をもちたいと思わない。またはそれを楽しく感じない。
    2. ほとんどいつも孤立した行動を選択する。
    3. 他人と性体験を持つことに対する興味が、もしあったとしてもほとんどない。
    4. 喜びを感じられるような活動が、もしあったとしても、ほとんどない。
    5. 親以外には、親しい友人または信頼できる友人がいない。
    6. 他人の賞賛や批判に対して無関心に見える。
    7. 情緒的な冷たさ、遊離、または平板な感情。
  2. 精神分裂病、精神病性の特徴を伴う気分障害、他の精神病性障害、または広汎性発達障害の経過中にのみ起こるものではなく、一般身体疾患の直接的な生理学的作用によるものでもない。
(注)
  • 統合失調症の発症前に基準が満たされている場合には、“病前”と付け加える。例:“統合失調質パーソナリティ障害(病前)”

【出典】「DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引き 新訂版」(医学書院)
 
統合失調質人格障害(パーソナリティ障害)の診断基準)(F60.1)【ICD-10:国際疾病分類】

以下の記述を満たすパーソナリティ障害:
  1. 何らかの活動をしても、ほとんど喜びが得られないこと。
  2. 感情的な冷淡さ、無間心な態度あるいは平板化した感情を示すこと。
  3. 他人に対するあたたかい優しい感情や怒りの表出の乏しいこと。
  4. 称賛にも批判にも無間心なこと。
  5. 他人と性的関係をもつことにわずかしか興味を示さないこと(年齢を考慮すると)。
  6. ほとんどいつも孤立した活動を好んで選ぶこと。
  7. 過度に空想や内省に没頭すること。
  8. 親密な友人や信頼できる人間関係をもたず(またはたった一人だけ)、またそれを望みもしないこと。
  9. 支配的な社会的規範および習慣に対して著しく鈍感なこと。
〈除〉
  • アスペルガー症候群(F84.5)
  • 妄悪性障害(F22.0)
  • 小児期の統合失調質障害(F84.5)
  • 統合失調症(F20.-)
  • 統合失調型障害(F21)

【出典】「ICD-10 精神および行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン 新訂版」(医学書院)
 
その他の参考事項

  • 統合失調症(F20.-)の病前性格と思われていたことがあった。
  • 男性に多い。
  • 一般人口の0.4%〜1.7%
  • 【全人格障害共通】人格障害(を含む精神障害)の疑いがあれば、精神科医に診断してもらうこと。
  • 【全人格障害共通】治療は、「本人が人格障害であるということを理解すること」、そして、「自分で治そうと思うこと」が、一番重要なことです(患者の努力なくしては治療はありえない)。そして、治療には長い年月がかかり、また、家族の関与が必要です。実際の治療には、さまざまな精神療法が組み合わされて行われます。
  • 【全人格障害共通】合併精神障害を伴っていることが多いので、そのための薬物療法が行われます。従来、薬物療法は合併精神障害にのみ有効とされてきましたが、この見方は変化しつつあり、人格障害そのものの治療に有効と言う説もあります。

 
 
人格障害の参考書籍

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