http://watchan.net/sagae/ スクールカウンセラーによる「こころの取扱い説明書」 佐賀枝 夏文
watchan.net > 佐賀枝夏文さんの「こころの取扱い説明書」 > − こころの健康チェック編 −
 
はじめに
 
  • 気をつけたい、こころとからだの状態
    1. 大きな仕事が一段落したのに達成感がなく、ヘトヘト感が残つた
    2. 仕事で失敗した、そのことで罪悪感がしだいに大きくなっている
    3. 仕事内容とその量が自分には負担に思う
    4. 仕事がエンドレスで、一段落しない感じがする
    5. 仕事で小さな失敗が続く
    6. 慢性的にイライラがとれない
    7. なんとなくおっくう
    8. 不安やイライラ感がある
    9. なにかにつけ自信がない

  • 気をつけたいひとのタイプ
    1. わたしは、仕事や頼まれごとを引き受けるたち
    2. わたしは、自分だけが、他者より割が悪いと思うときが多い
 
では、チェックを始めてください。
 
  1. 早朝覚醒がありませんか。
  2. 午前2時、午前3時、そして、午前5時ごろにつぎつぎに覚醒することがありませんか。このようなときは、何かこころに大きな負担がかかっているかもしれません。昼間の出来事や仕事のことを、就寝までにこころが処理しきれなかったのかもしれません。

    X長引かせるこころの取扱い方
    眠れないことに、妙なあせりをつのらせて、眠れないことに気分を高ぶらせ、あれや、これやと考えて、つきあうと眠れなくなります。考えれば、覚醒して長引く原因ともなります。

    ○長引かせないこころの取扱い方
    こころに負担がかかる理由を、早々に思い出して、何かがあつたので、早朝に目覚めたことを「納得」しましょう。早朝覚醒は、起きるべくして起きたというように覚悟してはいかがでしょう。


  3. 睡眠が浅く、グッスリ感がない。
  4. 睡眠が浅く、覚醒時にスッキリ感がなく、起床時はぐったりした感じが残ることがありませんか。起きる意欲がなく、布団から出ることができないことがありませんか。

    ×長引かせるこころの取扱い方
    なんとなく不調なので、元気な自分へ戻りたいと懸命に気持ちを「もとに戻ることに向ける」と、この状態は回復しないで長引きます。さらに、回復したいと二度寝、三度寝すると、体内時計がズレて、不調がつづくことになります。

    ○長引かせないこころの取扱い
    この状態を認めてはいかがでしょう。したがって、なにごとも瞬間に問題解決することはないので、「薄皮一枚がはがれるようにしか解決しない」ということを思い出してください。ただ、「薄皮一枚」力課Jがれれば随分楽になります。


  5. 記憶が飛び、思い出せない。
  6. いつもの物忘れとの違いは、最初から「空白」となって漢字が出てこない、簡単な操作ができないことがありませんか。いつもの物忘れは、文脈や流れのなかでの「空白」ですから、想起する糸口があればでてきます。いつもの物忘れとは、あきらかにその瞬間から、違いは、ご自身でわかる場合があります。

    ○こころの取扱いの基本
    思い出せないことに、焦りがプラスすれば、さらに記憶が遠ざかります。思い出せないと、焦りや緊張が「思い出せない」状態をつくり出します。このようなときの基本は、「まあいいか」「しかたない」と、こころを緊張から解放してください。


  7. いつものようにテレビのチャンネルを探さない。
  8. 自宅でくつろいでいる時間ですが、テレビのチャンネルや新聞に気が向かない。「テレビは、見てもストーリーが分かっているから面白くない」、「新聞記事は、悪い記事ばかりで面白くない」 冬場であれば、コタッから出ない、ストーブから離れない。ということはありませんか。

    ×長引かせるこころの取扱い方
    このようなささいなことなのですが、実は「わたしの身近に起きては困る」「わたしの身近に起きるような気がする」という気持ちが背景にある場合があります。見たくないという気持ちを強化するとさらにつらくなります。見たくない、見ることができないに「こだわると」長引きます。

    ○長引かせないこころの取扱い方
    見る、見ないに「こだわらないで」過ごすようにこころがけましょう。


  9. おっくうで何事も手につかない。
  10. いつもはできることが、「いやあ―な感じ」が壁となり、うっとうしい感じがすることがありませんか。いつもできたことが手につかないので、「悲しい」「しんどい」などと共に自責感が出てくることもあります。

    ●長引かせるこころの取扱い
    「しなければならない」「どうしよう」と予定を一杯たてることが、かえって自分を縛ることになります。

    ○長引かせないこころの取扱い
    第一段階は、予定をたてないことです。「今は」不調でできないことを認めましょう。
    第二段階は、行動計画は達成可能なものに変更して実行しましょう。


  11. なんとなく自信がない。
  12. なにごとにつけ自分よりも、適任者がいるようで自信がなくなることがありませんか。普段は気にかけない役書Jのことが妙に気になるときです。このようなときにつぎのようなことが起きませんか。例えば、相手の視線やまなざしが妙に気になり、好意的には感じられない。きつくなると視線恐怖のような状態になることもあります。

    ×長引かせるこころの取扱い
    自信がないので、一歩後退すると「おっくう」になります。あれやこれや原因を探し、また、回避するための方策をあれやこれや探して行動できなくなります。

    ○長引かせないこころの取扱い
    こころの体力が低下していることに気づきましょう。目の前の仕事や役割を、マイペースで取り組む。目標は達成可能な範囲に縮小しましょう。段取りを計画しマイペースで取り組むことをおすすめします。


  13. 落ち着かない、そわそわする。
  14. 落ち着かない、そわそわして何かに頼りたい。このようなことは、普段でもないことはありません。多少落ち着けば問題はないと思います。心配事があり状態が悪いと、そわそわとした焦燥感に取り付かれたようになります。「何度○○○ もくり返し」ますが、安心できないことがあります。

    ×さらに状態を悪くする場合
    我慢ができないので、「聞かざるを得ない」「やらざるを得ない」状態となることがあります。ご自身でも止めることができないので大変つらい状態です。第三者からすれば「止めなさい」「止めればいいのに」となります。この場合、「聞くこと」「成すこと」よりも、止めることができないこと、つらくて仕方がないことに関心を向ける方がよいと思います。

    ○状態を悪くしない方法
    このような状態は、聞き手はうんざりして「もういいから」となると思います。聞いてもらえないとき、聞き手を捜さない方が得策です。一度、こころに飲み込んでみてください。基本的には、つらいことを受けとめ、つらいことに気づくことが必要です。


  15. 他者の言葉が、こころに残りつらくなる。
  16. 会話の最中は、懸命に対応していることもあり、つらくなったり、くやしい思いはしませんが、時間が経過するとしだいにつらくなるようなことがあります。

    X心身共につらくなる状態
    時間が経過すると、先ほどの会話をこころでくり返していることがあります。くり返し、相手を責め、自分を責めていることがあります。自他を責めると、つらさが増します。くり返せば、解決のない「こころの暗闇」へ入ります。

    ○心身の健康維持のために
    気がついてもらいたいのは、あなたはとてもやさしく、その場面では拒否できなくて、回避したように思います。それはあなたのやさしい性質なので、変える必要はないと思います。
    時間が経過しても腹立たしい思いがおさまらないようでしたら、次のような対話をこころのなかで行ってはいかがでしょう。

    1. あなたは、そう考えるけど、わたしは違う
    2. あなたの考えるようには、わたしは考えない
    3. 意見は違つてあたりまえと思う
 
おわりに
 
  • 「こころの健康チェック」はいかがでしたか。8項目ありますので、いくつかは該当したかもしれません。大半の項目があてはまるようでしたら、疲れがたまっています。なにか対策が必要です。わたしたちを取り巻く文化、経済、人間関係は実にストレスのたまるしくみができています。いつも「大文夫」でいたいと思いますが、「大丈夫」を維持するには、工夫が必要です。「お茶のひととき」、「一息入れる」は実によい生活習慣です。エンドレスにしないためにも、「区切り」を大切に生活にメリハリをつけてください。
 
 
 
 
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