http://watchan.net/sagae/ スクールカウンセラーによる「こころの取扱い説明書」 佐賀枝 夏文
watchan.net > 佐賀枝夏文さんの「こころの取扱い説明書」 > − 職場の人間関係編 −
 
  • 職場は、複雑かつ機微に富んだ人間関係で成立しています。上司と部下、同僚、顧客などさまざまです。どのような関係や言葉が相手を傷つけるか。また、どのような応対で人が傷つくか、そして、ご自分のこころが傷つくかを考えてみましょう。
 
 
  1. 相手が不満を感じ、傷つきやすいことばや態度。
    1. 「あなたは、すぐに何々しなさい」
    2. 「あなたは、給料分の仕事をするべきです」
    3. 「あなたは、役割を果たしなさい」
    4. 「ルールや決まりだから、ダメです」
    5. 相手に対して、自分の感情をぶつけて論破する。
    6. 相手に対して、正論を押し付ける。
    7. 相手に対して、否定的で慇懃な態度で接する。
    8. 相手に対して、上意下達形の言い方で伝える。

  2. 相手が受け入れやすいことばや態度。
    1. 「何々が出来なかったのは、どうしてですか、きっと理由があるのでしょうね」
    2. 「事情がおありでしょう、どんな事情ですか、よければ聞かせてください」
    3. 会議日を決めるときなど、「予定が取れますか」
    4. 「決まりですが、しかし、何とか考えましょうか」
    5. 相手と対等で丁寧な対応。
    6. 相手に対して、やさしい態度で接する。

  3. ぎくしゃくした人間関係の背景
    1. お互いが、相手に何らかのズレを感じている。
    2. 相手の役割、役職を理由に我慢している。
    3. 相手の仕事の仕方に微妙に不満を感じている。
    4. 表面的には問題が起きていないが、水面下で衝突している。
    5. お互いが「こころ」で衝突している。
    6. お互いに、相手が恩義に報いてくれないと感じている。

  4. 問題回避のヒント
    1. 早々にズレを認める、そして、極端に期待しない。
    2. 役割、役職を認める、妙に期待しない。
    3. 不満を総活しておく、「あいまいな」期待をしない。
    4. 水面下の衝突は、極力回避する習慣をつける。
    5. 問題を「こころ」へ持ち込まない訓1練をする。
    6. 恩義は報いるものであって、報いてもらうものではない。

  5. 日常的に、次のようなこころの取扱いを心がけるとよいでしょう。
    1. 同僚や先輩であっても価値観や考え方は違うことを認識して、協働する。
    2. 同僚や先輩であっても心底理解してもらうことは期待しないで、協働する。
    3. 意見の違う同僚や先輩の批判や悪回は、調子にのって言わない習慣づけをする。
    4. 頭は常に「空っぽ」にして、「こころ」で対話をしない訓練をする。
    5. 「さまざまな違いを認め」水面下の衝突は回避し、本務遂行する。
    6. 相手に過剰な期待はしないで、本務遂行する。
    7. できれば、努力目標として相手を大切なひとと思う訓練をする。
    8. どのようなときでも「だめと思わず」、自分を低くし、小さくしない。
    9. どのようときでも「切り札」「キレル」は、禁物とこころに誓う。
    10. 適当な人間関係の心理的距離を守り、ニアミスを避ける。
    11. 過剰に相手にサービスしたり、媚びたりしない。
    12. 自分を善玉にしない、相手も悪玉にしない。
    13. どろどろした「友だち関係」ではなく、洗練された「おとな関係」をつくる。
    14. 白黒二分法の考え方はしないで、つねに「中立的態度」をこころがける。
    15. 「こころのホームグラウンド」は整備し、大切にしておく。
    16. こころの体力をつけましょう。

  6. こころが傷ついたとき
    1. ショック期:他人ごとのように呆然とする。腹立たしい、悲しい怒濤の時期。
    2. 葛藤期:逃げ道がなく迷路の苦しい時期。
    3. 悲嘆期:こころの傷をしみじみ味わう時期。
    4. 緩解期:思い出すと後悔するが、かすかにこころが楽になる時期。
    5. 終結
 
 
  • 個人差や傷つきの大きさも異なりますから、一応の目安にしてください。葛藤期を耐え、悲嘆期をしみじみ味わえば、意外と早く緩解期を迎えることができます。
 
 
 
 
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